PLAYER INTERVIEW
葛尾村役場に採用され今年で勤務歴30年になりました。出身は葛尾村で、担当していない業務は多々ありますが、全ての課に配属され今に至ります。
実家は兼業農家で、父親は日中別の仕事をして、朝夕や休日農作業をしていました。現在は両親とも高齢となり、管理できる範囲での営農を行っています。
私生活では、DIYをしています。飼っていた犬のお墓をデザインから考えて建てたり、実家にピザ窯と小屋を作り、小屋の前に芝生を敷き詰めキャンプもできるようにしました。ピザ小屋に水道設備も整備していることから、民泊などの受け入れの実証に使われたりもしましたが、こういった設備を利用しながら食の提供を自炊で対応してもらえれば民泊受け入れのハードルを下げられるので個人的にはありかなと思います。
現在コロナ禍のため、その案は凍結していますが、キャンプをしたり、実家の畑に赤いキウイ等色々な果実を植えたりしています。いろんなことに挑戦してノウハウを蓄えておけば、今後何かあった時に対応できることや、単純に自分の家で色々なものを作るのが楽しいので週末などを利用して整備しています。
東日本大震災があった際、私は総務課で基幹系システム等の担当もしていました。避難に伴いシステムが使用できなくなってしまい、住民に対する証明書等の発行や、避難対応等で働いている職員の給料支給のため、業者と相談しながら2日でシステムの復旧を完了させたこともありました。その後、復興推進係に異動し、今の「復興交流館あぜりあ」の建築を担当しましたが、建てる場所だけは先に決まっているなか、どういう建物にするか、どういった使い方をしてもらうか等を、日本大学工学部の浦部先生の協力を得ながら、住民を交え協議・検討を重ねた結果、あのような建物になり、現在では葛尾村に来たらまず訪れる窓口的な施設となっています。
現在は総務課に所属し、福利厚生や人事など一般企業と同じような総務的業務と、村で行うイベント等の企画や計画の策定などの業務をしています。毎年11月3日に開催されるかつらお感謝祭は様々な出店、ステージイベント、数量限定の大なべで作るきのこ汁の無料提供などを行ってきました。地域経済を回し、還元する目的もある感謝祭ですが、今年もコロナウイルスが猛威を振るっていることや、出展者を含め関係者の安全確保が困難である事から、残念ながら開催そのものを中止としました。次年度は今年できなかった分盛大に開催できればと思います。
私の中では村の課題の一つとして、仕事のバリエーションが少ないことだと思っています。やりたいと思ったことができない地域には、ずっと住み続けられないですよね。また、葛尾村に住むためのきっかけが、まだまだ少ないと思います。私としては、福島市や郡山市、白河市など主要な都市まで1時間程で車移動が可能なことはメリットだと思っていますし、個人的には1時間程度の移動は気分転換になるので逆に良いかなと思います。
今後はますます人口が減っていくため、村民の住みやすい環境の維持だけでなく、移住者に葛尾村を選んでいただけるような自治体を目指せればと思っています。
(2021年6月取材)