PLAYER INTERVIEW
私は、田村市滝根町の出身で、今年の春から葛尾村役場の復興推進室で働いています。昔から歴史が好きでした。好きなことを仕事にしたいという思いから学芸員を目指し大学に進学しました。大学を卒業してからは、学芸員とは別の職についていたのですが、やはり自分の興味があることを仕事にしたいと思い、そんな時に役場の求人を見つけて、応募しました。学芸員の資格を取るために身に着けた地域の歴史、文化、民俗についての知識で地域に貢献できないかと考えたんです。
葛尾村には、面接のときに初めて訪れました。それまで私が葛尾村について知っていたことは、震災後原発事故の影響で避難指示が出されていた地域で、今は避難指示が解除されて人が戻りつつある、ということぐらいでした。あとは、なんとなく、山に囲まれた場所だということはわかっていました。だから、葛尾村は、大草原が広がっている場所を想像して来たんです。でも、実際来てみたら復興交流館のようなきれいな建物もあって驚いたのを覚えています。
葛尾村に来て、まだ日が浅いのですが、葛尾村の魅力の一つは自然が多いことだと感じています。都会は人や車、建物が多いですよね。目に入ってくる情報が多い分、時間もせわしなく流れているような気がするし、気が休まらないなって感じるんです。それに比べて葛尾村は、とても時間がゆっくり流れている感じがします。それって、川のせせらぎが聞こえたり、道端にきれいなお花が咲いていたり、何気ない自然を感じることができるからなのかなと、葛尾村に来て感じました。わたし自身、自然が多い地域で育ってきたので、居心地の良さを感じています。こういった都会にはない、葛尾の飾らない魅力をもっとたくさんの人に伝えていきたいと思いました。
役場では、観光や移住に関わる業務を行います。毎日覚えることがたくさんあって大変ですが、先輩方に教えてもらいながら頑張っています。まだ右も左もわからない状態ですが、村に住む方とお話をしたり、村の歴史や文化を勉強して、葛尾村の魅力をもっともっと見つけたいです。そしていつか「葛尾村といえばこれ!」と村外の方が注目するような、場所やコンテンツを作ることが今の私の目標です。
(2021年4月取材)