PLAYER INTERVIEW
「若手の力で葛尾村を盛り上げたい。」
葛尾村役場で一番若い僕はこの思いを持って日々仕事をしています。
東日本大震災発生当時、僕はまだ田村市内の学校に通う小学5年生でした。急いで校庭へ避難し、親の迎えで自宅に戻ったことを覚えています。それから1年間、栃木県で避難生活を送り、小学6年生のときに田村市に帰還してからは田村市の学校に通いました。葛尾村とのつながりは、様々な事情があり中学3年生の期間を葛尾中学校(三春町の仮校舎)で過ごしたことや、地元の田村市に隣接していて、幼少期からよく遊びに来ていたということもあり、「恩返しをしたい」、「葛尾村の力になりたい」という思いが芽生え、葛尾村で働くことに決めました。
僕は葛尾村をより良い暮らしを送れる村、震災をきっかけに葛尾村を離れた人が「戻りたい」と思う村にしていきたいと思っています。そのために僕が注目しているのは村で行われるイベントです。葛尾村には盆野球大会や盆踊り大会、葛尾感謝祭などの様々なイベントがあります。昨年は新型コロナウイルスの影響で中止となってしまいましたが、震災前はとても賑わっていたイベントでした。僕自身、幼少期からソフトボールや野球をやっていたんです。いまでも社会人チームに所属して野球をしているほどなので、大勢で体を動かす日が非常に待ち遠しいです。野球に限った話ではありませんが、みんなで集まってわいわい楽しく過ごしていた時間を取り戻したいと強く思います。
冒頭で話した通り、僕は葛尾村役場で最も若い存在です。葛尾村を若手の力で盛り上げていきたいと思っています。葛尾村の若い世代で組織された「かつらおプライド向上委員会」にも所属し、葛尾村には何が足りていないのか、何が必要なのかを考えて活動しています。これまでに、葛尾村の特産品を使ったグルメのレシピ開発やかつらお検定の作成などを行いました。しかし、まだまだ村外の方の葛尾村に対する知名度の低い状態が続いています。SNSを活用したり、村の方々のお力を借りたりしながら徐々に活動の幅を広げていければと思っています。数々のイベントやかつらおpride向上委員会での活動を通して、かつてのにぎわいを取り戻し、より良い暮らしを送れる村の実現に向けてこれからも全力を尽くしていきます。
(2021年3月取材)