INTERVIEW

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葛尾村役場 住民生活課住民生活係 
下枝 知広さん

私は葛尾村で小中学生時代を過ごし双葉高校に進学、卒業して設計や製造の仕事に8年間携わった後、葛尾村役場に就職しました。住まいは落合地区で、のんびりとした空気の流れる葛尾村は、人混みの苦手な私にあっていると思います。

住民生活課の業務は、戸籍・住民登録などから介護保険などの福祉関係の業務もあり多岐にわたりますが、その中でも私は住民生活係に在籍し、主に避難者情報の更新、住民票や戸籍などに関する業務を扱うほか、村立学校に通学する児童生徒を養育する保護者に助成金を交付する制度も担当しています。これは「葛尾村みらい子ども助成金」といって葛尾村独自の施策です。ほかにも葛尾ならでは取り組みとして、児童福祉の一環である「君の椅子プロジェクト」が挙げられます。君の椅子プロジェクトは北海道で始まった事業で、生まれてくるお子さんを村の未来の担い手として地域全体で迎えるために、世界に一つだけの「君の椅子」を贈る事業です。福島県内では他に例のない取り組みです。

現在の住民生活の課題として、交通網の不便さがあると思います。車で移動する方はあまり感じないかもしれませんが、車の運転に不安のあるお年寄りをはじめ、バスなど公共交通機関に頼らざるを得ない方は不便を感じておられるでしょう。公共交通機関の運行には利用者数の少なさなどが大きな課題となりますが、より良いサービスを提供するために知恵を出していく必要があると思います。

住民生活課はその名の通り住民生活に直結する業務ですから、住民の方々と直接接する機会も多く、困りごとがあって来られた方などが笑顔で帰っていく姿をみると嬉しくなりますね。住民に最も近い仕事だからこそ見ることのできる光景かもしれません。

こうして住民の皆さんの笑顔に励まされながら、村が持つ多くの課題をひとつひとつ克服し、同時に葛尾の良さであるゆっくりとした空気の中で、これからも穏やかな暮らしを続けていきたいと思います。

(2020年5月取材)


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