INTERVIEW

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古殿町役場 産業振興課 農政係
矢吹 淳さん

古殿町と葛力創造舎の下枝さんと関わりができたのは、2016年のことです。町で「おざわふぁ~む」を営む農業者・小澤さんを協力先として、下枝さんが「コメからのごんぼっぱ凍み餅づくり」という通年企画を実施され、その際に役場として、できあがった凍み餅の販売の場を提供するなどの形で支援させてもらいました。

今年は、同じ小澤さんの田んぼで町の老舗「豊國酒造」さんの酒米を作り、できたお酒を来年の新成人にふるまうという通年企画を下枝さんがコーディネート中ということで、役場もその後方支援をしています。5月の田植えには役場の新人も参加させてもらいましたが、コメ作り・酒づくりの過程に何らかの形で来年の新成人も関わってもらえるようにできればいいですね。

古殿に限らず中山間地域は全国どこも同じと思いますが、農林業が基幹産業とはいっても、実際にはそれだけで稼ぐことが厳しい状態になっています。それを補うために「観光」の要素を加えようというのが、いわゆるグリーンツーリズムで、古殿町も力を入れ始めたところです。

地域外から来た方にいろいろな農業体験をしてもらい、宿泊も農家民宿/民泊というのが一般的なグリーンツーリズムですが、そういうツアーを受け入れる農業者をいかに増やせるか、また体験の内容をいかに充実させられるか、などがポイントになります。その意味でもグリーンツーリズム成功のカギは、なんといっても「人」でしょう。

町は今年度、「おざわふぁ~む」の小澤さんをはじめとする、グリーンツーリズムの受け皿になったりコンテンツを提供できたりする町民の方々をつなげて、協議会のようなプラットフォームを立ち上げたいと考えています。組織化することで、みなさんの「こういうことがやりたい」という思いを、役場が中間支援するような形が作れればよいと。

ただ、みなさんやりたいことのイメージはあっても形にするのがなかなか難しい。アイデアの種を「集客できる企画」にまで練り上げることが大切ですが、そこを葛力創造舎のようなノウハウのある団体がフォローしてくれるのは有難いですね。古殿ブランドをPRする意味でも、葛力のような団体がたくさん関係してくれると助かります。

グリーンツーリズム自体は他の地域でもやっているので、古殿ならでは、あるいは石川郡ならではのものをどう作り上げるかが重要になってくるでしょう。そのため、石川郡の5町村で協議会をつくり、郡内を周遊してもらうモデルルートなども企画・提案しているところです。

(2017年6月取材 M/N)


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