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「しみちゃん音頭」作曲者(葛尾村)
青山 浩さん

生まれは青森県弘前市ですが、ずっと東京で働いていました。でも、東京のマンションだと楽器が自由に弾けないんですよね。定年したら、好きなサックスを始めとするいろいろな楽器を自由に弾きたい、自然が多く静かなところに住みたい、と思ったんです。そこでいろいろ探したところ、ふるさとネットワークという情報誌で葛尾村を知り、移住することを決めました。

子どものころから音楽が好きで、吹奏楽や聖歌隊、グリークラブ(男声合唱)、ピアノなどをやってきました。歌手もやってみたいなぁとか、音楽教師もいいんじゃないかと考えたこともありました。それで、定年後に葛尾村に来てからは、歌謡曲とか演歌とかみんなが知っている歌を歌って、Youtubeで投稿し始めたんです。800本を目標に投稿し続けていたら、そのうち作曲や作詞をしてくれる人と知り合って、「いのち…愛の嵐」というオリジナルCDを出しました。葛尾村内やネットでも販売してますよ。

そして震災後は、葛尾村のキャラクター「しみちゃん」の「しみちゃん音頭」を作曲することになりました。「音頭」だからはっきりした音を使って、子どもやお年寄りにも分かりやすい曲調を心掛けて作ったものです。

定年の3年前に買った葛尾村の土地には、一冊の本から学んで自分で建てた家屋や小屋があります。震災時は、一旦弘前に戻ったけど、10日後には葛尾村に帰ってきて、その後も葛尾と弘前を往復しながら自分で住みたいと思った葛尾村から離れずにいます。今は「元気なかつらおプロジェクト」で葛尾大尽物語人形劇の音響照明をやったりして、村に関わっています。村のパトロール隊にも参加していますよ。

元々内向的な性格だったけど、東京に出たとき、生きていく上ではもっと社交的になるべきだと思って性格を変えようと努力したんです。それが私にとって大きな転換点でしたね。それから洋菓子を売ったり、スナックを経営したり、運送業をはじめたり、企業に就職したり、さまざまな経験をしてきました。洋菓子店では商品の配置を研究したり、スナックの目玉としてラーメンを売り出したりと、そのたびにいろんな挑戦をしたんです。それが定年後の移住や自作の家、そして作曲という今の仕事につながっています。だから、葛尾村に関わってくれる若い人たちにも、積極的にいろんなことに挑戦してほしいと思います。

(2018年8月取材)


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