INTERVIEW

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パッチワーク講師(葛尾村 落合地区)
松本 佳奈子さん

もともと葛尾村の出身ですが、この家にお嫁にきてからは10年ほどコメ作りをしていました。そのほかに野菜も作っていたし、兼業農家だったので隣町の会社に勤めにも出てもいたので、結構忙しかったです。思い出に残っているのは田んぼをスケートリンクにしたことかな。昔は冬場、田んぼに水を張っておくと凍るから自然のスケートリンクができたんだよね。そこに子供たちが滑りにくるの。

仕事は、ニット製品を制作したり輸入した衣料品の販売をしたり、いろいろやっていました。その合間をぬって、趣味のパッチワークをみんなで楽しみました。自分も制作して息抜きしていました。仕事を退職して少し経った頃、震災がおきました。私は、夫と両親とともに仮設住宅に移り住みました。ずいぶん長い間いたような気がするな。その間も集会所でパッチワークを教えながら地元の人と交流するのが楽しみでした。知っている人がそばにいるのはとても心強かったです。

しばらく経って避難区域が解除された後、すぐ葛尾に戻りました。落合地区はそれほど線量が高くなくて、自分の家もそこまで被害はなかったので安心しました。

震災前から婦人会に入っていて、以前はゴミ拾いをしたり、お花を植えたり、環境関係の活動をしていました。今は、震災で人も減ったのであまり大きい活動はできません。落合の集会所を2ヶ月に1回掃除するほか、何か葛尾村でイベントをする時は婦人会でいつもお手伝いをしています。

現在はだいぶ生活も落ち着いてきました。震災前にやっていたコメ作りは、田んぼを村営住宅用の土地としてお貸ししたのでできなくなってしまったけど、野菜作りは今でも続けていますよ。今は、トマト、ナス、ほうれん草、ネギ、キュウリ、カボチャなどほとんどの野菜を育てていますね。あとは花が好きで園芸を楽しんでいます。ちょうど道路沿いの家だから庭が明るいと見る人も楽しいかなって。いちばんの楽しみは孫が遊びに来ることかな。あとは葛尾村の社会福祉協議会が企画してる筋トレやヨガのイベントに参加して、村の人との交流を楽しむことが健康の秘訣です。

(2020年9月取材)


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