INTERVIEW

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葛尾村婦人会 会長
大山 ゆり子さん

私たち葛尾村婦人会は、主に葛尾村で行われるイベントやお祭りなどで美味しいご飯を提供しています。多い時では、1500人分の豚汁を作ったりするんですよ。村のお母さんたちが集まって、いつもワイワイ楽しく活動しています。

私は現在、その婦人会の会長を務めています。生まれも育ちも葛尾村で、東日本大震災が来るまでは村から出たこともありませんでした。しかし、震災後は葛尾を離れ、関東の親戚の家や郡山でのアパート生活を経て、現在はいわきで暮らしています。私が婦人会に入ったのは、嫁ぎ先の御姑さんが入っていたから。私もそのバトンを引き継ぐ形で活動に参加しました。かれこれ、40年近くはやっているかな。

現在の婦人会のメンバーは、私のように御姑さんが婦人会だったから、ということで参加している人がほとんどです。当時、百姓ということもあって、女の人はなかなか外へ出ることが出来ませんでした。本当に忙しいですからね。私も嫁いでからは、朝は田んぼや畑での農作業、日中は会社に働きに行って、夜はまた農作業という生活をしてきました。しかし、婦人会の活動で家の外へ出ることに関しては家族は反対しませんでした。だからこそ女の人たちにとって、「婦人会」という存在はとても大きかったように感じます。婦人会の活動に参加すると、自分と同じような境遇の人たちがいて、いろんな話ができて、たくさん笑って。本当に心のよりどころとなっていました。

しかし、2011年に起こった東日本大震災を機に婦人会は今までのような活動が出来なくなってしまいました。それでも葛尾村の為に何かできないかということで、前婦人会会長さんと一緒に活動が再開できるよう働きかけました。そして、現在は有り難いことに葛尾村のイベントにはほとんど声をかけていただいています。ただ、震災後は村に人が戻ってこず、私たちの下の世代のメンバーがいない状況です。どうにか、私たちよりも上の世代から代々受け継がれている婦人会を残していきたいものですね。

葛力創造舎との出会いは、今年の5月に行われた田植えがきっかけです。代表の下枝さんから、田植えイベントで葛尾村の郷土料理を作ってほしいと依頼があり、煮しめやおはぎなど約100人分のご飯を作りました。また、10月に行われた稲刈りにも声をかけていただき、料理を作るだけでなく一緒に作業も行いました。参加した婦人会のメンバーは疲れたけど楽しかったな、と言っていましたよ。なにより、若者が頑張っている姿を見ていると私たちはパワーをもらえます。ぜひ来年もお手伝い出来たら嬉しいな。今後も、下枝さん初め葛力の皆さんが活躍することを心から応援しています。

(2018年11月取材)


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